Sustainability at giraffe
サスティナビリティに対する意識の高まりを受け、アパレル業界でも大きな変化が起きています。
環境汚染を引き起こす「大量生産・大量消費・大量廃棄」が行われていることにより、欧米を筆頭に「ファストファッションからサスティナブルファッションへ」のトレンドが発生しました。
ファストファッション台頭以前の大量生産ができなかった時代には、欲しくてもなかなか手に入らない不便さがありましたが、ものを大事に使っていたとも言えます。
そういう点ではサスティナビリティは新しく取り組むというよりは、その不便だったころに戻ることに近いのかもしれません。
giraffeでは、「サスティナビリティ」ということばが聞かれるようになる以前より、以下のような取り組みを行っています。
長く使っていただくために ~リペア・クリーニング~
ファストファッションの台頭などにより、個人の衣料品の新陳代謝が急速に高まりました。
衣料品を購入しても、流行を追いかけ、1シーズンだけで廃棄することが当たり前になっていきました。
一方でネクタイは、捨てるという文化があまりなく、何年も持ち続ける方が多いアイテムです。
剣幅や柄など多少のトレンドはありますが、流行とともに使い捨てるということはあまりなく、傷みや汚れなどがない限り使い続けることができます。
giraffeではネクタイ専門ブランドのアフターサービスとして、2015年WORK TO SHOP Sendagayaのオープンと同時に「リペア・クリーニング」を開始しました。染み抜き、幅・丈詰め、芯交換、擦り切れ補修などに対応し、他社製品も承っています。
お気に入りのネクタイを長く、大事に使っていただけます。もう着けられない、と捨てようとしているネクタイがありましたら、諦めずに一度、giraffeへお持ちください。
「不要なもの」をなくすために ~アップサイクル~
食品や工業製品など、製造業では、その過程でどうしてもロスが発生してしまいます。
アパレル業界でも、生産過程で余った生地や繊維くずなど、まだその価値を活かせるものまでが廃棄されている現状があります。
ネクタイも、製造する過程で、柄の取り都合などによりどうしても不要となる生地が発生してしまいます。
giraffeの場合は、すべてそのネクタイのために織ったオリジナル生地です。
この活用のため、2016年からクリップボウタイやポーチ、袱紗、缶バッジなどの生地小物の製作・販売を開始しました。
また、生地によってはMANUFACTURE(オーダータイ)の生地としても使用しています。
最近では、残生地を使用したマスクの製作も行っています。
素材
ファッションアイテムに欠かすことのできない素材であるコットンは、その化学肥料と農薬を用いる生産方法が土壌汚染や生産者の健康被害につながっているとして社会問題となっています。
その解決策であるオーガニックコットンは、最近では私たちにとっても身近なものとなりました。
giraffeのネクタイは、ニットタイなどを除く95%以上の製品がシルク100%。シルクは、古くから人間が慣れ親しんできた天然繊維です。
giraffeの考えるサスティナビリティ
ネクタイを含む織物という伝統産業は、近年ではオフィスのカジュアル化やクールビズの普及以降、斜陽産業とも言われるようになりました。
giraffeは、「サラリーマン一揆」をコンセプトに日本のサラリーマンの胸元をもっとかっこよくし、自信を持って元気になってほしいという想いからスタートしましたが、最近ではネクタイや織物産業全体を盛り上げていこうという取り組みも加わっています。時代に逆行しているようにも見えるかもしれませんが、伝統産業を見直し、それを守っていくことは結果としてサスティナブルな活動であると私たちは考えます。
サスティナビリティは決して新しいことではなく、ものづくりの原点に立ち返り、古いやり方に戻ることといえるのかもしれません。