TiE UP! Vol.8
組織の魅力は、さまざまなプロがいること。 一人では見れない景色を、仲間と一緒に見てみたい。

TiE UP! Vol.8<br>組織の魅力は、さまざまなプロがいること。 一人では見れない景色を、仲間と一緒に見てみたい。

2022年3月26日(土)より、ニュウマン横浜に期間限定でオープンした「喫茶ジラフ」。今回、giraffeの2022 S/S collectionのテーマが 「喫茶ジラフ」ということで、giraffeニュウマン横浜店と、餃子と〆の店「Nood e(ヌード)」とのコラボレーションが実現。
TiE UP!Magazine vol.8のハタラキビトは餃子と〆の店「Nood e(ヌード)」の店長を務める株式会社スープストックトーキョーの吉村哲郎さんにお話を伺いました。


就職活動では大手証券会社やハウスメーカーから内定を獲得するも、辞退して飲食の道へ。イタリアへのバール修行の旅や自身のコーヒースタンドの開業経験を経て、スマイルズに入社(現在、株式会社スープストックトーキョー所属)という異色の経歴をもつ吉村さん。現在は、Nood eの店長を務めながら、軽やかにさまざまな業態のメニュー開発やオペレーション管理などをこなす、自称“なんでも屋”という吉村さん。ファッションが好きで、古着のスエットからハイブランドまで独自のセンスで着こなす飲食店の店長が、これまでの経験の中で身に着けた、仕事や人生を楽しむコツを教えていただきました。

今回のインタビュアーはgiraffeニュウマン横浜店店長の森宗正海です。

レールにはまっていく感じに違和感があり、飲食の道を選びました

森宗正海

giraffe森宗正海(以下、森宗)

今回、giraffeとNood eでコラボレーションが実現して嬉しいです。今日はよろしくお願いします。
吉村さんの人生はどこを切り取っても魅力的で、どこからお伺いしていこうかなと思うのですが、そもそも飲食のサービスマンのキャリアはいつからなんですか?

吉村哲郎

Nood e吉村哲郎(以下、吉村)

大学が関西なんですけど、サービスマンとして飲食に関わったのは大学3年生のときです。京橋(大阪)の「GARB」というレストランでアルバイトとして働き始めたんですけど、そこは250席を超える大型のレストランで、先輩たちは20代後半から30歳くらいのフリーターの方がほとんどでした。彼らがその大型のレストランを見事にまわす姿がかっこいいなと思ってサービスマンという仕事に憧れを持ちました。
また、子供のころ、週末はよく家族6人で親の知り合いのレストランに食事に行くことが多くて。そこは大人の社交場みたいな感じで、お酒を交わすグラスの音やBGMが凄くかっこよかったんですよね。子供ながらに居心地がよくて、自然と飲食の世界に惹かれていきました。

森宗正海

森宗

なるほど、子供のころの原体験やかっこいいなと思う大人との出会いを通して、飲食の世界に惹かれていったんですね。就職活動では大手証券会社やハウスメーカーからも内定をもらっていたと伺いましたが、そういった企業に就職しようとは思わなかったんですか?

吉村哲郎

吉村

そうですね(笑)一応まわりと同じように就職活動もして、内定いただいてたんですけど、断わっちゃいましたね。僕が就活していた15年前とかって、今みたいに軽やかにジョブチェンジしたり複業したり、フリーランスのような働き方をするというのは一般的ではなく、一つの会社で40年勤めるんだと思うと急に怖くなったんですよね。
朝8時半までに出社しなきゃいけないとか、スーツ着なきゃいけないとか、髭をそらなきゃいけないとかってあるじゃないですか。そういうことがなんとなくレールにハマっていくようなイメージがあって。それと、内定をいただいた会社がいろいろと手厚くサポートしてくれたんですが、それが逆にみんなで同じ方向を向けって言われているような感じもして、違和感があったんです。
まだまだ社会を知らないまま自分が長く勤めることになる就職先を決めちゃっていいのかなとも思って。普通は社会を知るために就職すると思うんですけど、僕はそうじゃなかったんですよね。お金のこともよくわからなくて、将来1000万円稼げるよって言われても、「そうなんだ~」みたいな感じで、あまりピンと来ませんでした。
そういった経緯もあり、大手企業からの内定をお断りしました。たまに、そういう企業に入ってたら、今頃どうなってたんだろうって考えることはありますけど、今こうやってインタビューを受けたり、多くの経験をさせてもらっていて、後悔はしてないですね。

一番最初に学んだのは“すぐやる”ということ

森宗正海

森宗

実際、飲食のサービスマンという道を選んでみて、いかがでしたか?

吉村哲郎

吉村

いやーよかったですね。特に一番最初の職場では、今にも通じる仕事のスタンスとかも学ばさせてもらいましたね。例えば、すぐやるってことは今でも大事にしています。とにかく言われたことをすぐにできるようになれば、もっと仕事が来るんだろうなって思って。そうやってだんだんと出来ることが増えるようになると、次は「これやっといてね」のレベルを超えるように、先回りして行動することを意識しました。「先輩ここまでやっときましたよ」って言えるように。

森宗正海

森宗

なるほど、その時から向上心がすごかったんですね。その後、イタリアへバール文化に触れる旅に行かれたとのことですが、どういったきっかけで行かれたんですか?

吉村哲郎

吉村

当時からエスプレッソが好きで、いつかエスプレッソ文化のあるイタリアに行きたいなと思っていて。お金が貯まったタイミングで、イタリアへ行くことを決めて、特に計画もなく北から南まで5か月ほどかけてエスプレッソやコーヒーの文化に触れる旅に出ました。
日本ではいまだにエスプレッソって浸透しないじゃないですか。一方でイタリアは、自販機もないので、mio bar(ミオバール)といって皆自分の行きつけのバールがあり、そこでエスプレッソを飲んで、談笑するっていうのを一日5回くらいするんですよ。そういう文化に触れながら、日本でやるとしたらどうやるかな~とか考えていましたね。

森宗正海

森宗

帰国後、コーヒースタンドを開業されてますもんね。

吉村哲郎

吉村

そうですね、帰ってきてからコーヒー熱が冷めなくて、友人と二人で自分たちのお金をありったけ出して、コーヒースタンドをオープンしました。友人が物件借りて、2年くらい一緒にやっていました。その店で奥さんとも出会っているので、結果よかったかなと(笑)

組織の魅力は、さまざまなプロがいること。
一人では見れない景色を、仲間と一緒に見てみたい。

森宗正海

森宗

イタリアでバール文化に触れて、晴れてご自身でコーヒースタンドを開業、順風満帆な気もしますが、どうしてスマイルズに入ろうと思ったのですか?

吉村哲郎

吉村

もっと人と関わりなら仕事したいなと思ったんですよね。コーヒースタンドでは、最初はお客さんが1日5人のところから始まって、あーでもないこーでもないと日々試行錯誤して、お客さんが1日100人になりました、「やったぜ!」ってうしろを振り向いた時に、意外と誰もいなかったんですよね。もちろん友人はいるんですけど、昔の体育会の時のガッツポーズしながら喜びをチームメンバーと分かち合う感じみたいに、より多くの人との共感が欲しくなっちゃって、スマイルズに入りました。
ちょうど結婚したタイミングでもあって、もう一回チャレンジしてみたいって思ったんですよ。僕にとっては個人でやるよりも企業に属してやる方が難しいと思っていて、難しい方にチャレンジしてみたいなと思いました。

森宗正海

森宗

吉村さんは常に軽やかに新しい環境へチャレンジされていますね。新しいことをやるって、不安なこともありますし、勇気のいることだと思いますが、吉村さんはどういうタイミングで新たなことへの一歩を踏み出す決断をするんですか?

吉村哲郎

吉村

自分の経験を超えることが好きなんですよね。あとは、自分はこのままでいいのかな…って思った時に動くようにしています。昔、「現状維持は緩やかな衰退だ」って誰かに教えられて。このまま大阪にいたら成長が止まるなと思って東京に出てきたり、飲食の会社を辞めてコーヒースタンドをやるときも、良くも悪くも仕事に慣れてきてしまってインプットが足りないなって思って、自分たちで店づくりをやってみようって思ったんです。

森宗正海

森宗

ご自身が動くときの判断軸は、とてもわかりやすいですね。スマイルズに入ってみて、いかがですか?

吉村哲郎

吉村

新しいことをいっぱいやらせてもらっていて、楽しいですね。一緒に働く仲間たちは皆なにかしらのプロで、その中で僕は何ができるのかなって考えたいし、ひとりだったら経済的にもキャパ的にも限界がある中で、さまざまなプロが集まれば、自分が見れない世界を見れるっていう楽しさがあります。人って一人でいた方が絶対楽なんですよ。でも、会社に属してチャレンジする方が僕にとっては刺激的だし、面白いと思っています。

“やらなきゃいけない”を“やりたい”に変えるコツ

森宗正海

森宗

スマイルズに入って、何か変わったことなどはありますか?

吉村哲郎

吉村

“やれない理由、やりたくない理由は探さない”っていうのはスマイルズに入ってから意識するようになりましたね。やれない理由ってめっちゃ出てくるじゃないですか。忙しいとか、時間が足りないとか。そうではなくて、「なんでやるんだっけ?」「何をやりたいんだっけ」という考え方に変えると、やらなきゃいけないことがやりたいことに変わっていくんですよね。

吉村哲郎

吉村

やりたくないことって人それぞれあると思いますが、例えば、日報を書くとか。ぶっちゃけルーティンだし、日々の売上も、1日単位で見るとそんなに大きな変化はなかったりもするんですよね。そんな中、日報をめちゃくちゃポジティブに書くようにしたんです。
売り上げが低い時は、何を大切にしなきゃいけないとか、こういうモチベーションでこういうサービスをするとか、一緒に働く仲間たちにメッセージを送る気持ちで日報を書き始めたんですね。
特にアルバイトの学生たちなんかはこれからもずっと飲食に携わるとも限らないじゃないですか。だから、今後その方の人生に役立つような、何か伝わるものがあればいいなと思って、書き続けていますね。

どんなときも意識して、“ポジティブ”を探し続けてます

森宗正海

森宗

吉村さんの店舗で働くアルバイトの皆さんが生き生きと仕事をしている理由が分かったような気がします。基本的にいつもポジティブで楽しそうに仕事をしている吉村さんがしんどいなとか感じるときってあるんですか?

吉村哲郎

吉村

ありますよ、しんどい時は部屋の角に体育座りしてます(笑)ってのは冗談ですけど、僕の場合は悩むときや不安を感じるときは、そのことをめちゃくちゃ考え続けます。
僕も毎日不安や悩みだらけですけど、まぁいっかって置いといて頭に残るくらいなら、格闘したほうが解決が早いんです。なので不安くんと友達になる感じで、ずっと考えて続けています。
すると、目が覚めて消えてたり、ふとした時に新しい考えを持ってたり、自分の中でかみ砕けます。そうやって自分の中で消化できたら、次に行くって感じです。
失敗を経験値としてポジティブに捉えるようになるまで悩むって感じですね。
これは飲食の仕事から教わったことですが、人の粗は簡単に見つかるじゃないですか。でもポジティブなことは意識的に探さないとなかなか見つからない。だから、すごく意識して、ポジティブな部分を探すようにしていますね。悩んでいることや失敗したことに対しても、同じようにポジティブな部分を探すということをやっている感覚です。

森宗正海

森宗

吉村さんも失敗することがあるんですね。

吉村哲郎

吉村

失敗だらけですよ(笑)でも、軽快にミスったらいいんじゃないかなとも思っています。ミスをしたときにへこむんですけど、「すぐ挽回します!」って思えばむしろ軽快に足が動くみたいな部分もありますね。

森宗正海

森宗

軽快にミスるってかっこいいですね。吉村さんのお話を伺ってきて、ご自身のものさしがはっきりしているんだなと感じました。自分のものさしを持っている人ってやはり魅力的だなと感じます。

森宗正海

森宗

吉村さんが今後チャレンジしてみたいことや展望などあれば聞かせてください。

吉村哲郎

吉村

コーチングみたいなことは企業内でもいつかやってみたいなと思ったり、やっぱりサービスマンとして生きていきたいので、海外のレストランで自分がチップをいくら取れるのかみたいなことにも挑戦してみたいです。あとは、社内スナックとかやりたいし、社内で「全部」っていう部署を作るとか(笑)なんでも屋になりたいんで。
やっぱり人気者になりたいじゃないですか。根源ってそこにある気がします。“イイ感じのやつ”になることが最終目標なんですよね。会ったときもしゃべったときも、「あいつっていい感じのやつだな」って思われる大人になりたいですね。

(編集後記)
初めてお会いしても初めてではないような感覚、瞬時に心地よい距離感と空気感を作り上げる天才吉村さん。インタビューという現場においても、その接客のプロとしての顔を垣間見ることができました。気が付けば、あっという間に場の空気を “いい感じ”にしてしまう魔法使いのようなサービスマン。アルバイトとして飲食店で働き、お金をためてふらりとイタリアへ行き、戻ってきたらコーヒースタンドを開業し、そして今は会社組織の中で縦横無尽に楽しみながら仕事をしている。一見、自由奔放で、華やかな印象さえ持ってしまうかもしれませんが、見えないところで誰よりも努力を重ねて、失敗もしながら不安と向き合い、そして常に自分の経験を超えることを目指している姿は、とても誠実で実直な印象を受けました。世間やほかの誰かと比較するのではなく、自分自身の直感やものさしを信じて行動すること、常にポジティブなところを探すことを心がけること、やらなきゃいけないことをやりたいことに変換する視点…吉村さんのお話には、“働く”ということにとどまらず“楽しく生きる”ためのヒントがたくさん詰まっていました。ニュウマン横浜 8Fの「Nood e」に行ったら、吉村さんに会えるかもしれません!ぜひ見かけたら声をかけてみてください!

同じくニュウマン横浜7Fの「giraffe」には店長森宗もいますので、お気軽にお声がけくださいね!

▲giraffeのプリンタイを着用して、幸せそうにプリンをほおばる森宗


【お知らせ】
3/26(土)より、giraffeと餃子と〆の店「Nood e」とのコラボ企画『喫茶ジラフ』がオープンします。メロンクリームソーダやプリンなど、『喫茶ジラフ』でしか食べることのできないメニューをご用意しています。気になる方はぜひチェックしてみてください。

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000044.000062610.html

■吉村哲郎さん
株式会社スープストックトーキョー
市場開発部新規事業営業グループ 第1ユニット ユニットリーダー 兼 Nood e 店長

北海道札幌市出身。近畿大学卒業後、大阪の『BALNIBARBI』にてサービスを学び、2011年上京。上京後、様々な職を経験し『HUGE』に入社。都内、各店舗での店舗運営の経験を経て、2016年友人とコーヒースタンドの開業を経験。2018年スマイルズへ入社。 2019年「二階のサンドイッチ」2020年「餃子と〆の店 Nood e」と、新業態のプロジェクトに参画。メニュー開発からオペレーション管理まで幅広く携わる。社内のなんでも屋。

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